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ホテル宿泊業界あれこれ


【ホテル・宿泊業界とは】

ホテル・宿泊業界とは、利用者が宿泊する為の施設の運営や、宿泊施設内のレストランや結婚式場などでのサービス提供をしている業界です。

【ホテル・宿泊業界の職種】

以前は海外からの旅行客や、国内旅行客の多さから業界としての売上は好調でした。
しかし、新型コロナウィルスが蔓延し出してからは、その旅行客が激減し、
業界として非常に大きなダメージを受けています。
宿泊以外にも、冠婚葬祭や各種イベントも制限されている現状なので、
宴会場などにも大きい影響が出ています。
政府がGoTo事業を打ち出すも、繰り返された緊急事態宣言などにより停止を余儀なくされてきました。

業界として大きいダメージを受けてしまった為に職員の休職なども相次ぎ、
ホテル・宿泊業界から離れてしまう人も多く出てしまいました。

ただ2022年現在は、やや落ち着きを見せ始めていますが、
業界としては、まだまだ厳しい状況は続いているとしか言えません。

【ホテル・宿泊業界の現状と今後】

まずは、国内旅行者が戻ってこないことには厳しい状況は変わりません。
しかし、要のGoTo事業も見送りのまま、各種割引は打ち出されていますが、
以前の旅行客数を確保するには到底至っていません。

コロナ禍においては、陽性者の隔離施設とし客室を提供したりと、
違った形で貢献する宿泊施設も出てきています。
新型コロナウィルス以外にも世界的に新たな感染症も報告されており、
海外からの訪日外国人の回復も厳しい見込みです。

今後は感染症対策を万全にした上での運営と、
まずは宿泊以外の飲食需要の回復、そしてGoTo事業の再開を待ちながら、なんとか少ない旅行客を取り込んでいく必要があります。

【ホテル・宿泊業界の課題】

■新たな需要の発掘
客室の空室が止まらない現在、従来の宿泊ではなく、
シェアオフィスとしての貸し出しや、Web会議スペースとしての貸し出しなど、
現在のニーズに合わせたサービスも始まっています。
また、密にならないといったこともあり、グランピングなどの需要は以前より上がっています。
こういった時代に合わせたサービスも必要になってくるでしょう。

■人手不足
ホテル・宿泊業界は、夜勤や早朝といった時間のある交代制勤務が主流です。
交代制では人の確保はより難しく、加えて新型コロナウィルスが蔓延したことによる休職などで、
一定数が業界から離れてしまいました。
今後も厳しい状況が見込まれるからこそ人の確保が難しく、当面課題となってくるでしょう。

■小規模宿泊施設の倒産
大手がその数を続々と増やしており、それに加えて旅行客の激減と、地方の小規模宿泊施設などは倒産に追い込まれているのが現状です。
今後は独自のサービスなどで、業界内を勝ち残っていく必要があります。

【総括】

ホテル・宿泊業界の現在・今後は厳しいとしか言えない状況になっています。
旅行客数の確保、他業界に流出したホテル・宿泊業界従事者の確保など、
今後も様々な工夫をした運営が必要になってきます。

ただWeb会議スペースなどの、ワーキングスペースとしての需要など、
時代に合わせたニーズは必ずあり、実際そういったニーズを汲み取っている企業は多くあります。
旅行客数の回復に向けて、新たなニーズで今を凌いでいく、業界としては現在耐え凌ぐ必要があります。

ただ、ホテル・宿泊業界のサービスの質の高さは言うまでもありません。
サービス業に従事したいという方は、逆境でこそありますが、選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか?