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出版・雑誌業界あれこれ


【出版・雑誌業界とは】

出版・雑誌業界とは、本や雑誌の企画・編集・発行・販売を行う業界です。
本や雑誌を企画・編集する「出版社」
出版社と書店を繋ぐ「取次」
本・雑誌を販売する「書店」に分類されます。

【出版・雑誌業界の職種】

■事務職
人事・総務・経理財務など

■営業職
取次・書店に対しての営業、雑誌などの広告営業を行う

■制作
雑誌などの企画・制作編集とそれにまつわる外注依頼など

■校閲
内容を確認し、誤字や内容そのものに誤りがないかの確認を行う

■編集
作家も交えた企画や執筆依頼、原稿チェックなどを行う

【出版・雑誌業界の現状と今後】

出版業界では、紙離れが進んでいます。
これまでは書籍は基本的に紙媒体でしたが、スマートフォンやタブレットが普及し、
消費者のデジタル書籍への移行が活発化しています。
ただ、紙が衰退し、デジタルが普及しているので、出版・雑誌業界が衰退している訳ではありません。

また業界の特徴として、コミックなどでその年にヒットするものが出れば、
売上も伸びていきます。
例としては「鬼滅の刃」のヒットで、出版元の集英社は前年から10%以上の伸びを見せました。

コロナ禍になり、自宅で過ごす時間が増えたことで、
本を買いに行くという習慣はより減っていますが、
代わりにスマートフォンやタブレットでデジタル書籍をみるという習慣が増えた人もいることでしょう。
紙が衰退しているとは言え、同内容のものがデジタルという形になって売れているのが現状なので、
まだまだ出版・雑誌業界の需要はあると言えます。

【出版・雑誌業界の課題】

■デジタル書籍の強化
現在紙とは対照的に伸びを見せているデジタル書籍ですが、
権利や手続の問題で、デジタル化できていないものもあります。
今後もデジタル書籍の需要が高まる以上、できるだけ多くのデジタル書籍への移行が必要と言えます。

■違法漫画サイト
近年、無料で人気漫画などを閲覧できる違法サイトが急増しています。
これは業界の売上に直結する問題です。
現在取り締まりと新たな違法サイトの公開がイタチごっこのように繰り返されています。
若者の中にもデジタル書籍を買わず、違法サイトを閲覧する者も多く、
違法サイトの淘汰が業界としての明るい未来には不可欠です。

【総括】

これまでの紙文化は陰りを見せ、代わりにデジタル書籍が台頭しています。
一つのビジネスモデルが衰退しても、時代に合わせた新たなビジネスモデルが台頭する良い事例と言えます。
ただそんな中でも課題もあり、より業績を伸ばしていくためには、
デジタル分野の充実やマイナスな課題の解決が必須事項です。

デジタル分野での安定と新たな可能性のある出版・雑誌業界、挑戦してみてはいかがでしょうか?